新渡戸文化短期大学の東高円寺キャンパスにある「新渡戸記念館(1号館)」。
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先日、ヴォーリズ建築に関するイベント(明治大学と山の上ホテル)に参加しました。その際に登壇された写真家の桃井一至先生と文筆家の甲斐みのり先生が、本学に来校されました。
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さらにもうお一方、ヴォーリズ記念館の藪秀実館長も、足を運んで下さいました。
その際の様子は、順次当ブログで紹介したいと思います。今回は、その中で印象に残ったエピソードを一つ。
それは、お三方を新渡戸記念館の入口にお連れした際のことです。
何と、建物の入口で20分間も立ち止まられたのです。
注目されたのは「床タイル」です。

藪館長のお見立てによれば、入口の床に使われているのは「泰山タイル」と呼ばれるもので、ヴォーリズ建築に多く使われているそうです。
甲斐先生からは、「泰山タイル」は横浜のホテルニューグランドでも使われているとのお話を伺いました。
本学のタイルが実際に「泰山タイル」であるかどうかは、今後の調査が必要ですが、表面にはその特徴とされる質感が随所に見られます。
<泰山タイルの主な特徴>
1. 手仕事ならではの表情
一枚ごとに色合いや焼き上がり、表面の凹凸が微妙に異なります。均一な工業製品とは違う、温かみがあります。
2. 布目などの独特な質感
表面に布を押し当てたような細かな模様を持つものがあります。
3. 落ち着いた自然な色彩
茶色、黄土色、赤褐色、灰色など、土や焼成による自然な色の変化が魅力です。釉薬を使ったものもあります。
4. 光によって表情が変わる
表面の細かな凹凸によって陰影が生まれ、見る角度や時間帯によって印象が変わります。
5. 近代洋風建築との調和
大正・昭和初期の洋風建築などに採用され、西洋建築の意匠と日本の陶芸技術を結びつける建材として知られています。
泰山タイルについて紹介する資料を見ると、さまざまな近代建築に用いられてきたことが分かります。
【参考リンク】泰山タイル ホームページ
タイル一つで、これほどまでに話が盛り上がるとは、正直驚きました。
普段、何気なく歩いている入口の床にも、建物の歴史や設計者の思いが刻まれているのかもしれません。
専門家の方々の眼差しを通じて、見慣れた新渡戸記念館の新たな魅力に気づかされた一日でした。
新渡戸に遺るヴォーリズの痕跡を、今後も探索して行きたいと思います。
どうかお楽しみに。
(文責)新渡戸文化短期大学 宮田雅之

